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kamenono / かめのの
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「レタースペーシング タイポグラフィにおける文字間調整の考え方」の読書感想
意外にも類書がないレタースペーシングについて書かれた本。
レタースペーシングとは、文字の間隔を視覚的に均等に見えるように調整する作業のことです。デザインにおいて、文字の詰め方で読みやすさや見た目の印象が大きく変化します。デザイン初学者にとっては、文字間を意識することは少ないかと思われますが、プロのデザイナーにとっては、この文字間に常に気を配って文字組みを行っています。
そもそものレタースペーシングの歴史では、金属活字の時代では、正方形に収められている活字の影響で活字同士がぶつかって文字詰めをすることが技術的にできませんでした。しかし、写植に以降したことで文字が詰められるようになります。その時代(1960年代)以降の日本の雑誌では、見出しの字間を極端に狭くするレタースペーシングが流行していたみたいです。
このことを踏まえると、時代や技術が変化すると文字の組み方が変わり、それに合わせてスペーシングに対する価値観も変わっていくと著者は述べます。また、和文と欧文でも文字の形状やボディ、ベースラインの考え方が違うでしょう。本書のようなレタースペーシングについての入門書を読むことで、文字に対しての基礎知識を得ることで、なぜそのスペーシングなのかを感覚ではなく言語化して説明できるようになり、「なんとなく」からの卒業ができそうです。
本書の最後では実際のロゴタイプを例にとり、なぜそのスペーシングなのか解説してくれます。ロゴタイプは企業としても大事なものであり、目にする機会も多いため、そのスペーシングに対しての考察は勉強になります。例えば、商品パッケージで縦組みと横組みのロゴタイプがある場合は、それぞれで文字の形を微妙に変化させスペーシングを調整しているなど、すごいなと思いました。
今まで文字組みをなんとなく行っていた方が読むと勉強になるので、おすすめの一冊となります。
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