数学の贈り物

数学の贈り物

著者
森田 真生
発売日
2019年3月19日

ミシマ社の「みんなのミシマガジン」連載でのエッセイを19篇つづった本書。著者は岡潔からの影響を受けている。岡潔が芭蕉や道元らの言葉を手がかりに論じていたように、著者も分野を超えた先達の言葉や思考をもとに、掘り下げて自分の言葉でつむいでいく。

一番印象に残ったのは「意味」についてのエッセイだ。学生のころに、分数の割り算の意味や、負の掛け算の考え方に戸惑ったりし、数学についていけなくなった人はいるだろう。だが、日常生活で行為に先立つ意味がないといったことは多くある。誰もが意味を理解してから行動するわけではないだろう。

数学にとっては、行為に先立って意味があるのではない。ただの記号運用のルールに従って、意味があとからついてくるという著者の説明は、数学を勉強していて意味がわからなくなった人にとって、救いになるだろう。

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