「本棚の歴史」の読書感想

「本棚の歴史」の読書感想

著者
ヘンリー ペトロスキー
発売日
2003年12月31日

意外になかった本棚そのものの歴史に着目した本書。
著者は「フォークの歯はなぜ四本になったか」の著者で知られるペドロスキーです。

昔は今のような形態の本ではなく、古代では巻物の形であり、そこから冊子へと進化。そこから活版印刷の誕生と続く。ここで重要なのは、本と本棚が別々に進化するのではなく、本の形態が進化したら、それにともなって本棚の方も進化していくことだ。

本の保管の歴史は、巻物の時代は、ケースや箱に置かれていたり、冊子になると、戸棚や保管箱に進化する。写本文化が栄えると、書き取りしやすいように斜面をなす書見台が登場した。次第に蔵書の数が増加すると、ストール・システムが導入され、今見るような本の縦置きが始まることとなる。

ここで面白かったのは、昔の本の背には題名や著者名がなかったことだ。蔵書もまだ少ないころは、判別ができていたのだろう。また、本の背に何も書かれていないので、収納する時には背を奥にし、前小口を外側に向けて収納されていたらしい。

また、同時写本は貴重品だったので、本が盗まれたりしないように、鎖で書見台につながれていた。その前には鍵を使用されていたらしいが、複数ある鍵のタイプだったので、その煩わしさをなくすために鎖が使われたのだという。

本が鎖につながれていたことは、本棚の形態意外にも、建造物にも影響を及ぼすことになった。昔は電気もなく日の光がないと読めないことと、鎖につながれた本という事実が、イギリスでは歴史的な図書館の構造と発展を一七世紀末まで左右し続けたのだという。

このように本書では、本棚について語るために、本の歴史や保管する図書館についても語っている。後半では図書館の話が多くなってしまっていて、本棚ではあるが、期待していたものとは違うかなと感じた。もう少し個人の蔵書や本棚について読みたかったかも。

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「本棚の歴史」の参考文献一覧

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