Coders(コーダーズ) 凄腕ソフトウェア開発者が新しい世界をビルドする

Coders(コーダーズ) 凄腕ソフトウェア開発者が新しい世界をビルドする

著者
クライブ・トンプソン
発売日
2020年9月29日

今の世の中で影響を与える物を作っているのは、エンジニアなのだから、彼ら彼女らがどういう人々なのかを知ろうというのが本書。本書ではソフトウェア、Webアプリを作る人をコーダーと呼んでいるが、日本だとエンジニアと同じ意味だと思っていいだろう。
著者は多くのIT起業家や、コーダーにインタビューをし、「コーダー」と呼ばれる職業の誕生から現状までを章ごとにまとめている。


印象に残ったのは、多様性が大切だということだ。エンジニアは世の中に影響を与える物が作れる人たちなのに、そこで多様性がなく同じ趣向の人たちだけが集まれば、製品をリリースしてから想定もしていないことが起きる。例えば、TwitterなどのSNSでいじめやハラスメントの温床になっている現状だ。


本書では、歴史的には最初の時期は女性プログラマーが多かったが、徐々に女性の割合が少なくなってきた経緯も紹介している。それまでに4世代のコーダーが存在している。最初の世代は1950年代ごろだ。その当時ではプログラミング経験がある人などはほとんどいない。本書で紹介されている1人の女性は、1950年代に法廷弁護士になることを夢見ていた。だが法律の世界では男女差別が激しく、女性が法廷弁護士になるのは難しいのでプログラミングの道に進んだとある。男性はハードウェアをやり、女性はプログラミングのようなことをやる。世間でもその当時は女性に向いていると宣伝文句がされていた。

時代は進み、ハッカーの誕生。ティーンエイジャーの活躍、そしてWebが舞台になりイケている・金が稼げるとなり男性が増えていく。それも自分と同じ種類の人たちが集まり多様性が無くなっていく。そうなると自分たちがしていることが社会にどういう影響を与えるかを考えられなくなってしまう。

多様性という言葉が声高に話されているのに眉をひそめていた自分もいたが、本書を読みその姿勢は良くないことだと思い直すことができた。
普段、プログラミングに縁がない人でも、世界に影響を与える物を作っている「コーダー」について知ることができるので、興味がある人はぜひ読んでみてください。

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