【月報】2026/01 うみだした物象から、ぼくはなにいろか。どうかんじるか。
目次
美術館
ファッションとアートの幸福な関係 - 笠間日動美術館

笠間日動美術館は好きな美術館でよく行きます。今回の企画展は笠間日動美術館所蔵の中から女性たちのファッションの変遷に着目した作品が何点か展示されていました。副社長の長谷川智恵子の肖像画が 7~8 点くらいありました。
ポスターの松樹路人「ベネチアン・グリーン」が印象深かった。グリーンのドレスが透けて見えるような描写と、青リンゴが印象的。
笠間日動美術館には、鴨居玲の展示が一室あり、気になっていて本も購入したので読むのが楽しみ。2 月から石川県立美術館で没後 40 年の企画展があるけれど気になる。3 月くらいに雪が積もっていなければ行ってみたいな。
約束の場所で:ブック・アートで広がるイマジネーション - うらわ美術館

うらわ美術館での「約束の場所で:ブック・アートで広がるイマジネーション」の企画展に行きました。「本をめぐるアート」とのことで気になっておりましたがすごく良かったです。最初に柏原えつとむの実際に読める「THIS IS A BOOK (これは本である)」があり、この企画展を象徴している作品です。他にも本をくり抜いた作品や、文字を題材にした作品、素材の作品があり刺激になりました。
うらわ美術館には初めて行ったので他の展示ではどうなのか分かりませんが、今回の展示では解説が壁などに貼られてはおらず、セクションごとに解説が書かれている冊子を持ち運んでの鑑賞でした。気になる作品があれば解説ページをめくりながら作品を鑑賞する体験が良かったです。
また、閲覧室に関しても都道府県ごとの美術館の図録が収納されていて、いい美術館だなと思いました。売られていた図録も特殊な感じで面白くって買ったので読むのが楽しみです。
野島康三と斎藤与里 ―美を掴む手、美を興す眼 - 埼玉県立近代美術館

せっかく埼玉に来たのだから近くにある埼玉県立近代美術館にも行こうとおもって行ったのですが、野島康三の写真に衝撃を受けました。あまり写真史に関しての知識が無いのですが、大正時代にこんなすばらしい写真を撮る方がいたのかと驚きました。
やはりフィルムカメラに憧れを感じます。ガム・プリントやプロムオイル・プリントの技法の写真は絵画みたいで写真だとは思えなかったです。
ガム・プリントについて調べていたら、見つけたこの方のサイトが良かった。
いつか写真集を手に入れたいです。
僕はなに色 渡辺豊重展 ― いろ、かたち、ひかりの冒険

色というか配色の使い方が参考になった。かたちに対してのグラデーションというか、線に対しての色のボケかたが良かった。いわゆる抽象画から、いろとかたちに変容していく作品たちが好きでした。、乳房のような角丸にたいしてのピンクのグラデーションに見られるようなエロティシズムとしてのかたちの作品が印象に残っています。
渡辺豊重氏の年表では 30 代後半からの内容の充実さに勇気が出ますね。70 歳ごろに鬼シリーズとしていままでのいろやかたちではなくなり暗い作品に変容していきましたが、晩年にまた豊かな色彩が戻っていくのもよかったです。
企画名の「僕はなに色」は、アトリエに残された 2017 年から晩年にかけて描きためられた小さな作品が詰め込まれている「よろづ箱」の中にある詩から。自分の作品をとおしてなに色なのか、見た人はなにを感じるのか、そんな問いかけをしていると感じました。
本
共鳴するコード、SuperCollider で創る音の世界
田所さんの書籍は何冊か持っていて、音楽関係だと「演奏するプログラミング、ライブコーディングの思想と実践」を以前読んだ際にプログラミングと音楽の関連性を強く意識するようになりました。今回 SuperCollider 本が出るということで買いました。
本書では SuperCollider でどのような音が作れるかをメインで紹介されています。次々とサンプルコードで紹介されていく感じなので、ある程度音楽知識やその裏の数学の知識がなければ難しい本だと思いました。
今回はサンプルコードだけを軽く触っただけで終わりましたが、いつか音楽を再開する際には、波形をプロットしたりなどじっくり取り組みたいと思いました。
奇跡のフォント 教科書が読めない子どもを知って―UD デジタル教科書体 開発物語
この本は以前紹介しました。著者のフォント開発に対する情熱さや、ユニバーサルデザインについて、そもそもフォント開発をする書体デザイナーのことについて本書を読むと分かるかと思います。
思い描いた世界観を表現する仕上げの技法 超絶レタッチ術
PhotoShop や Lightroom などの画像処理でどのような表現ができるのかを知りたくて読みました。
個人的にはバズらせるために過剰なエフェクト処理は好きではないのですが、どのようなレイヤー分けをしてレタッチなどをしているのかを知れてよかったです。RAW 現像を考慮してか、before の画像は思ったよりも暗い写真を撮っているのだなと気づきを得ました。
映画
わたしは最悪。
10 歳年上の恋人と同棲している主人公のユリヤ。そんな彼女は目移りが激しい。学生のときは成績が優秀なだけで医学部に進学するが、自分の興味が肉体ではなく魂だと気づいて心理学に転向。その後、自分は視覚の人間だと閃いて写真家を志望する。そのあとも、文章を書いたりなどもしつつも書店員として働いているが、どこか人生の脇役のような気分のユリヤ。
売れっ子作家の恋人とは対称に、埋められない溝と孤独を感じる。映画の最初は、ベランダでちやほやされている恋人をベランダでタバコを吸いながら眺めている。パーティを抜け出して、誰も知らないパーティで同年代のアイヴィンと出会う。
翌朝に電気のスイッチを押した瞬間に、自分とアイヴィン以外止まってアイヴィンに会うために走り出すシーンがよかった。
ネタバレになるが、ユリヤは二人とは別れる。数年後、書店員ではなくカメラマンになっているユリヤが映し出される。女優のスチール写真を撮影するが、この女優がアイヴィンの奥さんなのだと、窓から眺めるユリヤの視線で分かる。撮った写真を編集しているシーンで、「この写真って良くない」とパソコンに前のめりになるシーンで映画は終わる。「わたしは最悪。」だったが、二人との出会いで何かになれたのだろうという余韻の残る終わり方でした。
音楽
CHESUQI - The Blue
映像が絵画的ですごくいい。
他の動画もみてみると、ベッドルーム・ミュージックな感じでいいですね。
注目してみようと思いました。