【月報】2026/09 寿限無 - 過去・現在・未来

【月報】2026/09 寿限無 - 過去・現在・未来

目次

美術館#

生誕100年 安野光雅展 - 栃木市立美術館#

生誕100年 安野光雅展
生誕100年 安野光雅展

前半はアメリカ、ニューヨークなどの旅の絵本シリーズと切り絵が展示されており、後半は数学を活かした作品、不可能物体からなるアルファベットや反射する金属の棒から見ると正しく見える絵などが展示されていた。特に後半の展示作品にすごく惹かれた。おそらくエッシャーからの影響だろう作品を見て、自分も参考にして作品を作りたいと思った。

安野光雅さんのことをこの展覧会ではじめて知れたのが良かった。絵本などもたくさん出されているので、集めてみたい。まずはこの本から読みたいかな。

没後20年 ナムジュン・パイク|じゅげむ展 - ワタリウム美術館#

没後20年 ナムジュン・パイク|じゅげむ展
没後20年 ナムジュン・パイク|じゅげむ展

ワタリウム美術館には初めていったが、展示方法がすごかった。同館の空間に合わせて制作されたという「ケージの森/森の啓示」や「時は三角形」などのナムジュン・パイクの代表作となるブラウン管での立体作品を実際に観れてよかった。

一番関心したのは「ニュー・キャンドル」だ。実際に灯されている1本の蝋燭をカメラが撮り、複数のプロジェクターでイメージを映す。RGBシフトされた蝋燭があったり、より白く光る蝋燭などの映像がすごく見入ってしまった。

本#

ストリートファッションの時代: 今、ファッションはストリートから生まれる。#

本書は2005年に出版されたものである。第1章では、1920年から2004年までのストリートファッションの歴史的変遷について見ていく内容となっている。そこからファッションの20年周期についての考察や、東京の街のファッションの変化に触れている。

同じ内容が出てきたり、ただの羅列のように感じられる部分があった。今、ストリートファッションについて読むとしたら次に紹介する「ストリートファッション論」を読むのがいいだろう。

ストリートファッション論#

先ほど紹介した「ストリートファッションの時代」を全面改訂したものが本書である。衣服の起源についての話や、ファッションの記号的役割、なぜファッションが生じるかといった、ファッションの根源的な性質について補って書かれている。前作では、文字も小さく読みづらかったが、本書は文字も大きく200ページ弱にまとめられてあり、読みやすくなっている。

しかし、前作もそうだが事例をまとめてあるに過ぎずないので、著者の論といった部分が見えてこない。服装史や東京の都市とファッションの関わりについての知識がない人にとっては事典的なおもしろさはあるのかも。

服飾文化論: 服飾の見かた・読みかた#

本書では服飾を時代を映し、社会を映すものとして捉え、衣服を着ることや着心地についての服飾美について論じる。事例のほとんどは日本のものであり、古典などの文学作品に登場する服飾から服飾文化を考える。

最後の章の「服飾を読む」において、人となりを示す服飾描写は、それが作者の意図どおりに読まれれば作中で有効に働くが、誤読されれば人物についても作品全体についても誤解を招く可能性があると述べている。作品成立時には説明なしで読者に感じとられた部分が、時代を隔てて分からなくなってしまう。だが。その時代の文献や資料を丹念に見ることで、服飾描写を読み飛ばしたために見落としていた世界が見えてくる。このことが、服飾研究の醍醐味であると著者は最後にまとめる。

衣服を着ることの意味や、文学作品の服飾に込められた文化的背景について気に留めることができる一冊である。

SLOW MADEな服づくり#

ネストローブというファッションブランドによる15周年を記念して出版された本。美しい装丁もさることながら、ブランドの理念や哲学を理解することができる一冊である。ブランドを支える日本各地の工場、職人の方々の仕事を紹介するとともに、今までの人気アイテムもストーリーとともに紹介されている。

自分自身は服に関心がなく、高い服と安い服の違いといったものを知らなかったが、職人の方々の仕事ぶりや、大量生産ではない服づくりの背景を知ることで、服に対する見方が変わりました。ナラティブを読むことで、印象も変わって見ることができる、そんな気づきを得られる本です。

デザイン解体新書#

書籍や雑誌などのDTPデザインについての本となっていますが、Webデザインにも応用できる考え方が載っていて、非常に参考になりました。各章の冒頭には、実例となる指定紙が掲載されており、そこにはアプリケーションまかせの作業では実現できない指定の意図が記されており、プロのデザイナーの考え方を学ぶことができました。

Webでは、さすがに動的なものについての文字組みの制御は難しいですが、見出しなどの固定されている部分については、もう少し文字組みを工夫してみたいと感じました。他にも、本づくりの解説もされており、勉強になります。

インフィニティ・パワー: 宇宙の謎を解き明かす微積分#

先月、ストロガッツの著書を2冊読んだので、4年くらい積んでいた「インフィニティ・パワー」を読むことができた。読みたいと思った理由は思い出せないが、無限やカオスについて読みたいと思っていたのだろう。読んでみて、確かにタイトルにある「無限」について扱うが、主には微積分についての話だった。

買った当初の期待とは裏切られたが、知らない雑学もあって楽しめた。最初はアルキメデスの話から始まる。彼はすでに積分法の道を開いていたらしい。だが、ガリレオ、ニュートン、ライプニッツなどはその方法を読む機会がなかったようだ。というのも、現存する唯一の写本が見つかったのが1998年だったからである。「アルキメデス写本」と呼ばれる写本がそれであり、気になったのでいずれ読んでみたい。

働きたくないイタチと言葉がわかるロボット 人工知能から考える「人と言葉」#

「言葉が分かる」「意味が分かる」とはどういうことか、「言葉がわかる機械」をめぐるイタチたちの物語を通じて、機械のこと、人間である私たち自身のことを探っていく。

人工知能についての話でもあり、言語学についての話でもあって、非常に楽しく読めた。私たちが普段行っている、言葉を話したり、理解することが機械にとっていかに難しいのかを実感させられる。この本では機械に言葉を理解させるのに、何が難しくて何が課題なのかを提示されている。昨今のAIの進化で、この課題を乗り越えられて日常会話のようなものができるようになったのかが気になった。

新しい文章力の教室 苦手を得意に変えるナタリー式トレーニング#

読書感想などをブログに書くようになって、自分の文章の拙さが気になり始めた。そこで、文章術で評判が良いこの本を読んでみた。著者がナタリーの人で、メディアサイトの事例が多く、ブログや書評のための文章術ではなかったので、教えに同意できない部分はあった。だが、文章術の本を読んだことがなかったので、1冊目としてはためになる部分も多かったのかも。

文章のレビューをされたことがないから、自分の文章の何が悪いのかを知りようがないという怖さも生まれてしまった。これは知識がないからなので、他にも文章術の本を読んで学んでいく必要があると感じた。

「読者」の誕生―活字文化はどのようにして定着したか#

2段組で500ページを超える本で、読み進めていくのが大変だった。このタイトルからの想像で、幅広い年代や土地の事例を見ていくのかと思ったが、主に十七世紀、ピューリタン革命期のイギリスを舞台に考察していく。

十七世紀イギリスは宗教改革の時代であるので、本書の前半ではまず中世初期の「イコン論争」の分析からはじまる。聖書もイギリス史も詳しくないので、読み進めるのが難しかったが非常に勉強になった。人びとの意識の変容過程にはメディア以外にも、キリスト教との関連で見ていかなければ理解できないことを知った。

印刷に恋して#

1997年から2001年の印刷現場の体験レポート。今では見ることがなくなった、活版印刷や手動写植などの技術や職人たちの仕事ぶりが描かれている。表紙にある内澤旬子さんのイラストもステキです。

感想はこちらにも書いていますので、興味がある方はぜひ読んでみてください。

偶然の装丁家#

装丁家である矢萩多聞さんの著書。矢萩さんの経歴は変わっていて、前半は少年時代を振り返り、後半では本づくりや日本でのくらしについて語られている。装丁家としての一冊の本ができるまでの話が印象に残りました。

これからの本屋読本#

「本の惑星」というポットキャストを普段よく聴いています。パーソナリティの内沼さんの著書が本書になります。著者自身が実践しているように、「本」と「何か」の掛け算での本屋運営、小さな本屋としての生き方などが語られています。本の仕入れ方についても詳しく説明してあり、これから本屋を始めたい人にとって参考になる1冊でしょう。

本屋という仕事#

本書は、コロナ禍での本屋の仕事を見つめ直す中で感じた疑問を、尊敬する書店員の方に教えていただいた本となる。本屋のない場所に本屋をつくること、日々の本屋の仕事のことなどが、10組の書店員の生の声で描かれている。

鏡映反転――紀元前からの難問を解く#

鏡に映して見ると、上下反転はしないのに、なぜ左右反転して見えるのか?一見、光学的に答えられそうな気がするが、いまだに難問で定説がない問題なのだ。どの説にも批判があり、矛盾無く説明できる説はない。

著者は、この鏡映反転の現象を多重プロセス理論という自説で説明する。詳しくは本書を見てもらいたいが、鏡映反転は「表象反転・視点反転・光学反転」の3つの現象から成ると論じる。物理的な観点だけではなく、心理的な認知過程も考慮する必要があるのは驚きだ。

実際の鏡に映ったときはどうなるんだろうと考えながら読んでいて、頭が混乱する瞬間も出てきたが、非常に面白い本でした。

誤解学#

「渋滞学」で著名な西成活裕氏の著書。「誤解とは、コミュニケーションの流れにおける渋滞のようなものである。」とはじまる。渋滞学でも行っていたように、誤解の理論構築のためにIMV分析というモデルを用いて、誤解の発生メカニズムを分析するのが面白い。

モデル化するまでもないだろうと思わないではないが、一定の条件下での二者のコミュニケーションの最終合意の結果がシミュレーションで予測できるとの話は数理モデルの面白さを感じさせる。

「感想文」から「文学批評」へ: 高校・大学から始める批評入門#

タイトルからハウツー本かと思ったが、実際には文学批評が生まれた17世紀ヨーロッパからの六つの型を解説している本だった。

ロマーン・ヤーコブソンの文学批評の六つの型として作家論・ニュークリティシズム・読者論・構造主義・イデオロギー批評・メディアスタディーズを分かりやすく解説する。何が問題で新しい文学批評の型が出てきたかを丁寧に解説してあるので、この分野に詳しくなかったが、入門書として良かった。

雑学者の夢 (グーテンベルクの森)#

第一部の記号と構造は、この本を読む前に読んでいた『「感想文」から「文学批評」へ』と関連していて、ロラン・バルトやソシュールについて書かれていて著者の読書遍歴について理解できた。

著書の読書体験を書くという体だが、一般的な読書遍歴を綴る本ではないので、どう読んでいいのか難しかった部分もある。多木さんの著書は読んだことがなかったが、これから読んでみたいと感じた。

統計でウソをつく法#

「だまされないためには、だます方法を知ることだ!」とあるように、統計による誤用の例を数式を用いないで説明する。アメリカで1954年に発行されたこともあり、事例が古く感じるが、その当時からいまも統計によるだましは行われていたのを知れる。

知ってる内容が多く、とくにためになるってわけではなかったので、今では別の入門書でもいいのかも。

燃える平原#

また読みたいと思い再読した。燃える平原は17の短編集となるが、どの作品にも死といったものがつきまとう。内容をすべて忘れていたが、再読してみてすごく好きな作品群だった。ラテンアメリカ文学の魅力を改めて感じた。

映画#

恐怖の報酬(1953)#

この2000ドルは運転の報酬だけではない、恐怖に対する報酬でもあるのだ

舞台はベネズエラの場末の街ラス・ピエドラス。そこには職が無く、食い詰めた移民達が暮らしている。そんなある日、500km先の油田で火災が起きた。消火機能を有する消防車などがない街でどうするのか。なんと、少しの振動で爆発するニトログリセリンを用いて爆風を利用して火を消そうとするのである。自殺行為ともいえるトラック運送の仕事は2000ドルの報酬である。主人公マリオたち4人は、一攫千金のために命を懸けて現場へと向かうのだ。その道中では様々な困難があり…。

BGMのない、音もないのに恐さを感じる表現。普通だったらBGMで恐怖を煽るだろうが、無音のなかで、人物の仕草から生じる音だけで恐怖が感じられる表現は素晴らしかった。

U-NEXTで配信されていた、オリジナルネガに基づいた4Kバージョンで観たのだが、映像の鮮明さに驚いた。白黒映画での火災の描写も初めてみたかも。最後は火災現場には辿り着くことができるのだが、そこでの火炎の白黒の明暗が凄まじく印象に残った。

ラストシーンは、非常にフランス映画を感じさせる不条理さを感じた。

音楽#

Matilda Mann - After The Love#

Matilda Mannは今月はじめて知って、新譜をよく聴きました。新譜はどの曲もシングルカットできるくらいキャッチーで良かったです。「After The Love」はMVも相まってすごく良い曲ですね。これからも注目のアーティストです。

CHVRCHES - Roses#

CHVRCHESを久しぶりに聴いたけど、だいぶ初期のシンセポップからの路線が変更していいですね。CHVRCHESはMVも自分好みではあるので、少し掘ってみようかと思います。

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美術館

ゲームと美術 信長の野望 - 栃木県立美術館

ゲームと美術 信長の野望 - 栃木県立美術館

自分が信長の野望をプレイしてないのと興味があまりないのが悪いのだけれども、かなり微妙な企画展だった。展示としてプレイ映像が多く、ゲーム開発の資料などが無かったので、美術館でやる意味を感じられなかった。インタラクティブな体験とあるが、最後にゲームがプレイできるだけであり、こちらもかなり微妙であった。

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公開日:2026-08-31
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美術館

プレイバック!ミレニアム1991→2001:版画が/版画で越えた境界 - 町田市立国際版画美術館

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町田の版画美術館で開催されていた展示会に行ってきた。以前開催された5つの展示会を振り返る構成。自分は版画などの複製技術が好きなのだが、その中でも、複数の材料/メディアの組み合わせだったり、コラージュの技法を使用された作品が好きだということを再認識した。

町田市立国際版画美術館には初めて行ったが、版画美術館って名称の割に企画展しか展示がなく、所蔵作品が観れる常設展示がないのは少し残念だった。

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公開日:2026-07-31
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美術館

野見山暁治―空にあそぶイメージたち - 大川美術館

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大川美術館にて野見山暁治の展覧会が開催されていたので行ってきました。氏が101歳のときに手掛けた、ポスターに載っている「当てにならない」という作品がよかった。

コレクション展の「ハイレッド・センターのアーティストたち」が一番印象に残った。ハイレッド・センターとは、高松次郎・赤瀬川原平・中西夏之の3名によって1963年に結成された集団。特に高松次郎「影 No248」の作品が、何も掛けられていないフックなので、板に鍵の影が写っている作品で面白い。中西夏之は、11月に茨城県近代美術館で展覧会があるので、そちらも行ってみたいと思った。

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公開日:2026-06-30
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【月報】2026/05 幾何学風景 モダンガール

美術館

森光子展 幾何学風景 ― 足利美術館

森光子展 幾何学風景

五角形や三角形などの幾何学的な形と鮮やかな色彩の組み合わせの作品が多く、とても参考になった。二次元のキャンバス上に描かれた作品だけでなく、立体物やネオン管での作品もあった。立体物では、影が出来る箇所に意図的に濃い色が塗られているのが、実際に近くで観て分かり面白かった。

美術館に行くといつも感じることですが、同じテーマで作品を作り続けるアーティストのすごさを感じる。自分は、興味があることがたくさんあり目移りしてしまうので、そろそろテーマを決めて向き合わなくてはいけないと思う。

まずは、自分も黄金比について探求してみて、模倣でもいいから幾何学的な作品を作り始めようと思った。

中原淳一展 - 栃木市立美術館

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公開日:2026-05-31
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【月報】2026/04 I Know!

美術館

コレクションの舞台裏 ―光をあてる、掘りおこす。収蔵品をめぐる7つの試み 埼玉県立近代美術館

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埼玉県立近代美術館でのコレクション展を観に行きました。 今回の企画展では7つのテーマで展示されていたのですが、どれも素晴らしかったです。 特に印象的だったのは「②田中保、アトリエへの招待 ―パリの新発見資料から」と「④点を打つ ― 村上善男の美術と研究」でした。

②田中保、アトリエへの招待 ―パリの新発見資料から

田中保は埼玉県岩槻市出身で、18歳で渡米し、シアトルとパリで活躍した画家になります。 裸婦像が印象的でした。他の美術館で観る機会があまりないので、今回の展示で知り、観ることができてよかったです。

展示方法として印象的だったのは、抽象画です。この抽象画では、キャンパスの裏面に彼の妻にあてた詩が書かれており、展示でも裏面が見えるように展示されていました。これは図録の表紙にもなっています。

また、地下にあるMOMASコレクションでは、パウル・クレーの二重肖像が展示されており、これも表面と裏面に絵が描かれており、このような作品があるのだなと知ることができてよかったです。

④点を打つ ― 村上善男の美術と研究

村上善男は岩手県盛岡市出身で独自の東北の作家論や、気象図、釘打ちと呼ばれる絵画シリーズが代表にあります。

展示では「R系の気象」など気象図を元にした作品がよかったです。自分もWebGL作品で、気象をテーマにした作品を作りたいと思いました。また、展示では寄稿していた美術手帖があり、昔の美術手帖などの雑誌を集めたいと思いました。

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公開日:2026-04-30
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#月報
【月報】2026/03 トポロジーなる超無限

美術館

大西茂 写真と絵画 - 東京ステーションギャラリー

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位相数学(トポロジー)を応用し、写真と絵画で独自の創造的な表現を探求した大西茂の展覧会を東京ステーションギャラリーで観ました。

大西が探求した「超無限」とは、あらゆるものが矛盾した状態で成立すること。写真によって本来現実にはありえない現象を可視化しようとしているのか、大西の写真の特徴として、多重露光・ソラリゼーションがある。また、現像した写真には筆による書のようなイメージが入っているが、これは偶然性を狙ってたとのことである。

ある意味現在のジェネラティブアートのランダム性みたいなことを、1950年代に写真で表現しているのが興味深かった。自分はマン・レイやダダイズムなどの写真史について詳しくないので、多重露光やフォントモンタージュの文脈について知りたいと思った。

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公開日:2026-03-31
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#月報
【月報】2026/02 風を映し出す方法

美術館

北條正庸 風の旅 - 宇都宮美術館

北條正庸 風の旅 - 宇都宮美術館

地元の宇都宮を拠点に活動している北條正庸の個展に行きました。 個人的に初期作品の、色彩の階層のグラデで奥行きを表現している作品だったりが好きでした。風をテーマにしていることもあって、雲の白が引き伸ばされていたり、自転車に乗っている少女の作品では、モーションブラーの効果を絵で表現すると、ただのブラーではない絵の具の擦りや滲みのような技法になっていて勉強になりました。

作家の作業机の展示もありました。後期はグリッドを意識した作品が多く、机にもそのグリッドが描かれていたり、モンドリアンの影響からか、モンドリアンの書物などが沢山置かれていました。印象的だったのは、乗り物の模型(電車、飛行機)です。電車の模型自体は、展示されていた作品に描かれてはいませんでしたが、作業机に置いてあるのが、遊び心がありいいなと思いました。

作業机の書物の中にもあったのと、北條さんおすすめの本として以下の本が売店にあって購入したので読むのが楽しみです。

<AmazonLink imageId="81exLSRKU+L.SY522" linkId="4azBHCn" title="喫茶店文学傑作選" author="林 哲夫" />

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公開日:2026-02-28
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#月報
【月報】2026/01 うみだした物象から、ぼくはなにいろか。どうかんじるか。

美術館

ファッションとアートの幸福な関係 - 笠間日動美術館

ファッションとアートの幸福な関係 - 笠間日動美術館

笠間日動美術館は好きな美術館でよく行きます。今回の企画展は笠間日動美術館所蔵の中から女性たちのファッションの変遷に着目した作品が何点か展示されていました。副社長の長谷川智恵子の肖像画が 7~8 点くらいありました。

ポスターの松樹路人「ベネチアン・グリーン」が印象深かった。グリーンのドレスが透けて見えるような描写と、青リンゴが印象的。

笠間日動美術館には、鴨居玲の展示が一室あり、気になっていて本も購入したので読むのが楽しみ。2 月から石川県立美術館で没後 40 年の企画展があるけれど気になる。3 月くらいに雪が積もっていなければ行ってみたいな。

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公開日:2026-01-30
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#月報
【月報】2025/12 建築に興味をもつ

美術館

磯崎新 群島としての建築 - 水戸芸術館

引用:水戸芸術館

水戸芸術館で磯崎新の回顧展を観ました。自分は以前茨城県に住んでいたのですが、恥ずかしながら水戸芸術館を設計者である磯崎新さんのことを今回初めて知ることができました。

回顧展として半世紀以上に渡るキャリアを、建築模型や図面、映像などを用いて紹介されています。自分が好きだったのは、シルクスクリーンとして遺した「還元」シリーズです。

引用:https://www.misashin.com/news/isozaki-arata-art-tower-mito/

水戸芸術館の塔は水戸市内でも特徴がある建物ですが、三角形ですべてできていることに今回はじめて気づくことができました。

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公開日:2025-12-31
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#月報
【月報】2025/11 はじめて美術館のシンポジウムにいってみる

せっかく雑記ブログを作ったので、今月から月報をつけていくことにしました。毎年、1 年が短く感じてしまうので、あとからも振り返られるようにしたいとの思いもあります。

美術館

今月は美術館に 2 回行きました。

絵本のひみつ展 - 栃木県立美術館

絵本のひみつ展 - 栃木県立美術館

絵本のひみつ展では、宮城県美術館の絵本原画コレクションが展示されてる企画展でした。 今まで絵本に興味は持っていなかったのですが、はじめて原画で見て、さまざまな画材や技法の質感を目にして、絵本作家に対して興味を持つことができました。

この展示で気になった作家

  • 林明子
    • 「いってらっしゃーいいってきまーす」
  • 矢吹申彦
    • 「きょうりゅうがすわっていた」
  • 太田大八
    • 「だいちゃんとうみ」
  • 山本忠敬
  • 長新太
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公開日:2025-11-30
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#月報
読んだ本リスト
燃える平原
燃える平原
燃える平原
小説
著者
フアン・ルルフォ
発売日
2018年5月16日

燃える平原は17の物語からなる短編集である。
どの作品にも死が出てくる作品群を読んだことがない。
そこにまつわる復讐や親子関係、荒涼とした大地が作品を満たす。

作品の中で、気に入ったのは以下の3つ

  • コマドレス坂
  • タルパ
  • 殺さねえでくれ

今回再読したわけだが、どの作品も素晴らしい出来であったのに気づいた。
現在、岩波文庫版は絶版になっているが、見つけたら手にしてもらいたい。

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公開日:2026-09-26
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#小説
統計でウソをつく法
統計でウソをつく法
統計でウソをつく法
統計
著者
ダレル・ハフ
発売日
1968年7月23日

本書は50年以上前に出版されており、いまでも重版され、長いこと読み続けられている統計学のおもしろ本である。アメリカで1954年に発行となるので、事例が古いし、訳が読みにくいのが難点か。いまなら別の統計学の本を読んだほうがいいのかもしれない。

平均でだましたり、グラフをいじって誤用させる事例などは、今でも行われており、SNSでも取り上げられるので知っている内容は多かった。

本書が発行される前は、こうした統計でだます手法は本でしか知る由もなかったろうから、インターネットがない時代に生まれてなくてよかったと感じたかな。昔はだまされる人が多かっただろうと想像する。

最後の第10章「統計のウソを見破る五つのカギ」と題して、1~9章で紹介してきた統計のウソを見破るための方法が5つまとめられる。

  • 誰がそういっているのか?(統計の出所に注意)
  • どういう方法でわかったのか?(調査方法に注意)
  • 足りないデータはないか?(隠されている資料に注意)
  • いっていることが違ってやしないか?(問題のすりかえに注意)
  • 意味があるかしら(どこかおかしくないか?)

統計のウソを見破るためには、高度な数学など必要ないのだ。しっかりとした科学的な考え方や、ロジカルな考え方が必要なのである。

それはいつの時代でも同じであり、普遍的な内容なので、重版を重ねて読み続けられているのであろう。

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公開日:2026-09-28
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#統計
雑学者の夢 (グーテンベルクの森)
雑学者の夢 (グーテンベルクの森)
雑学者の夢 (グーテンベルクの森)
人文・思想・社会
著者
多木 浩二
発売日
2004年4月20日

ベンヤミンに倣っていえば、私は、自分について書かないことで自分の文体を作ってきた

本書では読書体験を書くという前提があるから、ある程度、著者自身のことも書くことになる。一般的な読書遍歴といった形ではないため、どのように読んだらいいかが難しかった。

多木さんの仕事は幅広いが、自身のことを美術史家とか、建築評論家とか、写真評論家とかの、なんらかの肩書きで示すことはできないと云う。専門家にならなかったのは、好奇心があらゆるものに拡がっていったからという部分に僭越ながら共感を得る。

沢山の本を読まれてるだろうが、博識な著者でも読んだ本について、忘れていることも多いと書かれているのは安心できる。

書物とは物体ではない。生きている人間の経験のなかで変質もし、消滅もするテクストなのである。再読することは、埋もれた記憶を掘り起こす行為である。かつて読んだ書物の内容を思い出すのではない。忘却のあいだに経験した世界によって、変形された記憶として想起することなのである。

ロラン・バルト、ソシュール、バンヴェニスト、ベンヤミン、フーコーと辿る読書遍歴の歴史。ある種の知識人である著者の読書の軌跡を見せてもらえる。多木さんの著書はまだ読んだことがないので、これから読んでみたいと感じた。

関連サイト(外部サイト)
「雑学者の夢 (グーテンベルクの森)」の参考文献一覧

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公開日:2026-09-26
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#人文・思想・社会
「感想文」から「文学批評」へ: 高校・大学から始める批評入門
「感想文」から「文学批評」へ: 高校・大学から始める批評入門
「感想文」から「文学批評」へ: 高校・大学から始める批評入門
批評
著者
小林真大
発売日
2021年2月25日

このブログから読者感想文を書くようになったが、ありきたりなことしか書けなかいことが課題だったので本書を読んだ。タイトルからハウツー本だと思ったが、ロマーン・ヤーコブソンが提唱している文学批評の六つの型を丁寧に解説している入門書だった。

ロマーン・ヤーコブソンの文学批評の六つの型は以下のようになる。

  • 作家論(作者重視)
  • ニュークリティシズム(メッセージ重視)
  • 読者論(読者重視)
  • 構造主義(コード重視)
  • イデオロギー批評(コンテクスト重視)
  • メディア・スタディーズ(接触重視)

文学批評のタイプは、「作品の真の意味がどこにあるのか」という問いに対して、どの角度から論じるのかによって分類できるという。なのでタイプによっては、限界や批判がある。その歴史的経緯などを本書では丁寧に説明してくれるので、文学批評の入門書として最初に手にとってよかった。

こうした事例を通じて、文学作品の評価は、社会の変化とともに変わり続けることが理解できる。批評家によって作品の価値を、批評を通じて人々に伝えることができる。批評家が社会に及ぼす影響を忘れないようにし、批評をはじめる前に、必ず覚えておかないと終章で締める。

自分はどのタイプで文章を書いていこうか。幸いにも文学批評の概観を本書で知れたし、参考文献も豊富なので、その他の本も読んで良い文章を書けるようになりたい。

関連サイト(外部サイト)
「「感想文」から「文学批評」へ: 高校・大学から始める批評入門」の参考文献一覧

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公開日:2026-09-26
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#批評
誤解学
誤解学
誤解学
人文・思想・社会
著者
西成 活裕
発売日
2014年5月22日

「渋滞学」で著名な西成活裕氏は、誤解のことをこう書く

誤解とは、コミュニケーションの流れにおける渋滞のようなものである。誤解はそれまでの流れの様子を一気に変化させ、関係者にとって好ましくない状態を作り出してしまう

そもそも誤解が発生してしまうメカニズムとは何であるのか。
第二章では誤解の理論を構築していく。

理論構築のためには因果関係を表すモデルを作成し分析する。このモデルをIMV分析と呼ぶ。それぞれ下記の頭文字をとったものだ。

  • Iはintension(真意・意図)
  • Mはmessage(情報)
  • Vはview(見解)

誤解は自分の意図と相手の見解のズレで発生する。つまりI ≠ Vのときだ。

その他にも、自分の意見がどれぐらい保持するのかを表す頑固度K、VとIがどれくらいズレるかという指標、ズレを表す伝達度Gの変数も分析には含まれる。

ここで数理モデルの面白さを感じたのは、頑固度Kと伝達度Gが一定で変化しない条件のときではあるが、二者のコミュニケーションの最終合意がどこに行きつくかがシミュレーションで予測できることだ。

この条件の元だと、先手有利の法則になり、最初に話しかけた方が有利になるとのことだ。
このようなことが理論的に示せるのが興味深いと思った。

もちろん実際には、変数である頑固度や伝達度は会話のやり取りで変化するので、より複雑になるであろう。このことも本書で書かれていたらよかったが、残念ながら本書ではカバーしきれていない。

複雑さまで書かれていないのが不満ではあったが、数理モデルの面白さを知る上での良い入門書ではあるだろう。

関連サイト(外部サイト)
「誤解学」の参考文献一覧

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公開日:2026-09-22
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#人文・思想・社会
本屋という仕事
本屋という仕事
本屋という仕事
本屋
著者
三砂 慶明
発売日
2022年6月14日

日本全国各地の書店員たちが、本について、本屋という仕事についての語る。

ただ本が好きだから売るのではなく、本屋として商売としてどう成り立たせるのか様々な思いが綴られている。

また、ある書店員さんは、本屋の「棚づくり」について語られており、本屋さんの思いがあらわれる場所なのだと感じた。

紙の本が好きだし、本屋という場所が好きなので、これからも微力ながら応援したい場所だ。

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公開日:2026-09-22
Tags:
#本屋
鏡映反転――紀元前からの難問を解く
鏡映反転――紀元前からの難問を解く
鏡映反転――紀元前からの難問を解く
心理学
著者
高野 陽太郎
発売日
2015年7月15日

紀元前プラトンからの難問であった鏡映反転の謎について見ていく。
鏡映反転とは、「鏡に映ると左右が反対に見える」現象だ。

実をいうと光学的にいえば、「鏡面に垂直な方向だけを反転し、鏡面と平行な方向は反転しない」となる。
なので、鏡と正対しているときは、前後は反転するが、上下も左右も反転しないといえる。純粋に物理的な観点からみれば、「鏡が左右を反転するのはなぜか?」という問題は存在しないともいえる。

だが、実際に左右が反対に見えるし、それはなぜなのかという疑問が残るだろう。なので、鏡映反転の問題は物理的な問題ではなく、人間の認知の問題となってくる。

いままでに鏡映反転のさまざまな説明が、著名な物理学者や心理学者から出されていたが、どれも矛盾や批判があり、定説がないのが鏡映反転の現象である。自分自身の鏡映反転を説明しようとすると、文字の鏡映反転に矛盾が生じ、逆もしかりである。

そこで著者は、自分自身の鏡映反転と文字の鏡映反転は、それぞれ別の原理から生じると考える。
「表象反転・視点反転・光学反転」の3つの現象からなる多重プロセス理論を提唱する。

4章からは、実験結果をもとに多重プロセス理論の説明を行う。また、理解を深めるために他説の反証なども行っている。

レビューなどにあるように、この多重プロセス理論にも批判はあるようだ。
本書を読んで鏡映反転現象を説明する複雑さを感じる。そもそも鏡映反転という現象が複雑なのだ。理論を単純にすると、説明できない現象が出てきてしまうし、他説とのせめぎ合いもある。

装丁だけ見たら面白サイエンス本だと思ったが、実際には精緻に科学的な説明を行っており、誠実な本でありました。また光学的な現象だと思ったら、心理的認知の話でもあるなど、色彩関連と似たような現象が鏡映反転にもあることを知れてよかったです。

関連サイト(外部サイト)
「鏡映反転――紀元前からの難問を解く」の参考文献一覧

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公開日:2026-09-21
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#心理学
これからの本屋読本
これからの本屋読本
これからの本屋読本
本屋
ビジネス
著者
内沼 晋太郎
発売日
2018年5月25日

「本の惑星」というポットキャストのパーソナリティでもある内沼さんの著書になります。
本屋をめぐる状況と、本の仕入れ方、流通の仕組み、本屋の経営について書いてあります。

前半は本と本屋の魅力について書かれています。
「本が好き」「本屋が好き」とことばにする人が増えたとありますが、今ほど情報に簡単にアクセスできない、昔は「好きだから」ではなく「必要だから」本屋に人が来ていました。けれどいまは、必ずしも生活に必要なものではなくなったことで、逆に「好き」という気持ちが健在化してきたからなのでは、という分析はなるほどなと思いました。

本を売る場所のことばとして、「書店」と「本屋」ということばがありますが、これらの違いにも触れられています。「書店」は空間・場所寄りの意味になり、「本屋」は「屋」の字から、本をそろえて売買する人、本を専門としている人のことで、人寄りのことばになります。

内沼さんは一貫として「本屋」ということばを使っています。本を専門としている人のことも積極的に、広義の「本屋」と呼んでいき、本というものは、そういう人たち抜きには成立しないからです。

このことは、後半の小さな本屋を続ける考え方につながっています。現状、本を売るだけで生計を立てることは難しいでしょう。「本」と「何か」の掛け算の本屋運営のすすめが書かれています。

また、本屋を本業に取り込む考え方や、逆に副業としての本屋について述べられており、だれもが広義の本屋としてのライフワークになれるのだと思いました。

自分としては、このブログでやっているように、読んだ本の紹介を続けていきたいのと、街のシェア本棚や一箱古本市に参加してみたいと思いました。

本が好きな人、いつか本屋をやってみたい人におすすめの1冊になります。

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公開日:2026-09-19
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#本屋
#ビジネス
印刷に恋して
印刷に恋して
印刷に恋して
印刷
著者
松田 哲夫
発売日
2002年1月9日

1997年から2001年の印刷現場の体験レポート。今では見ることがなくなった、活版印刷や手動写植などの技術や職人たちの仕事ぶりが描かれている。表紙にある内澤旬子さんのイラストもステキです。

コロタイプのような写真製版、網点などが好きなことを再確認。
箔押しなどの特殊印刷にも触れられており勉強になった。

本の感想はこちらにも書きました!

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公開日:2026-09-18
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#印刷
「読者」の誕生―活字文化はどのようにして定着したか
「読者」の誕生―活字文化はどのようにして定着したか
「読者」の誕生―活字文化はどのようにして定着したか
文化論
人文・思想・社会
著者
香内 三郎
発売日
2004年12月9日

著者の専攻が、マス・コミュニケーション論とイギリス言論史なのもあり、本書は主に十七世紀のピューリタン革命期イギリスを舞台に近代ジャーナリズムの発展をみていく。

これもメディア論といえるのだろう。メディア論というと、どうしてもデジタルやテレビなどの媒体を連想させるが、手書き文字、パンフレット、活字も対象になる。こうした媒体が人びとの意識をどのように変容させてきたか。それにはキリスト教との関連で見ていかなければ理解できない。

なので、本書の前半で中世初期の「イコン論争」の分析から始まる。そこから偶像崇拝のイメージ論争、聖書の読み方の解釈(字義通りの意味など)などをみていく。

イギリス史では、ミルトンやホッブズ、デフォーなどの論客が対象にした「読者像」を考察し、近代ジャーナリズムの発展を追っていく。


タイトルからの想像と外れて、十七世紀イギリスの話が大半であり、特に宗教についても詳しくないので読み進めるのが大変だった。聖書解釈によって論争が生まれるなんて怖いって思ったり。

著者の専攻なので仕方がないが、「読者」を語るのに十七世紀イギリスばかりを扱っていいのかとも思った。もう少しキリスト教との関連もタイトルに含まれていたら...。

この時代に疎いので勉強になったが、日本の「読者」像を知りたくなったので、この本(近代読者の成立)も次は読んでみよう。

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公開日:2026-09-14
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#文化論
#人文・思想・社会
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